「好き」「共感」マーケティング実施で得られる3つのメリット・デメリットでご紹介します


 

前回記事では私が運営していたeコマース事業「同人誌印刷のきょうゆう出版」で実施して効果的であった「好き・共感マーケティング」についてご紹介させて貰いました。

本記事ではどうして「好き・共感マーケティング」を実施したのか、つまりどのようなメリットがあったのかということをお伝えしたいと思います。

 

本記事の対象となる人

・中小企業のサービス運営者、興味がある人

・個人のサービス運営者、興味がある人

・仕事の利益率が低くて困っている

・せっかくなので楽しく仕事をしたい

・その他

 

好き・共感マーケティング、導入の経緯

「同人誌印刷のきょうゆう出版」を立ち上げてから3年間、実績を作ることを優先にして活動をしていましたが2015年頃から生産ラインが埋まるようになったため、付加価値を付けるブランディングをスタート。試行錯誤の上、「好き・共感マーケティング」を盛り込んだサービスを立ち上げました。

ちょうど世の中にCRMやマーケティングオートメーションといったツールが出始めた時期でもあり、情報を蓄積して効果的にアウトプット出来る仕組みを利用してユーザーの要望を反映するコンテンツを作ってゆきます。

結果としてユーザー様からご好評を頂き、それをサイトコンテンツに反映させるという好循環を作り出した結果、利益率を大幅に引き上げることが出来ました。

 

実施して得られる導入メリット

1.自律的に売価を設定することが出来るようになる

「好き・共感マーケティング」を実施した場合、1案件当たり通常より20〜30%高い利益率でサービスやモノを販売することが出来ます。基本的に価格が高いというネガティブな感想を貰うこともありません。

「好き・共感マーケティング」を利用して作るサービスやモノは高い付加価値が付くので、利益という点では驚くほど高い数値が出ることになります。

ユーザー視点からみるとサービス提供者と一緒にモノやサービスを創っていることになるため、高い数字になっても確認して納得しながら進んでゆくことが出来ます。無理があれば止めれば良いのです。

単に売値を上げるということではなく、それに見合った価値を創造することが出来るツールとして「好き・共感マーケティング」を活用することがメリットを得られる良い方法です。

 

2.ユーザーとロイヤルカスタマーの関係で繋がる

高い共感で繋がったユーザーとサービス提供者はロイヤルカスタマーの関係を築きやすくなります。ロイヤルカスタマーは単純にリピート購入を続けて頂けるだけではなく、互いに見守ったり時には大きな手助けをし合える関係性になります。

新しい仕事を行う場合、お客様のほうが知識があったりしますね。そういう時は積極的に教えて貰うべきです。共感というのはどちらが上という概念ではないので、もちろんお金のやり取りはあるわけですが、そのような部分もこの方法の良いところです。

 

3.競争を避けることが出来る

「好き」「共感」といった感性には投資金額の大小はあまり関係ありません。また一般的に大手企業は掲げているほどには感性を発揮したサービスを提供しづらいです。したがって「好き・共感マーケティング」は個人や中小企業が導入しやすく参入障壁をつくりやすい手法です。

競争を避けることが出来るというのは一見消極的に見えますが、実はとても大事なことです。

 

導入デメリット

メリットがあればデメリットも存在しますので、こちらも紹介したいと思います。

 

1.目に見えないサービスなので証明しづらい

「好き」「共感」といった感性は定量データに置き換えることが出来ないので証明がしづらく、企業内では成果を理解されないケースもあります。案件ごとの粗利益率を数値に出したとしても、個人能力のみにフォーカスされることも多いです。

困るのはマーケティングを仕掛けるための予算取りが難しくなるケースですが、これを予防するには、サービスとしてしっかりとした事業決算書を作成することです。

 

2.スキルを要求される場合がある

「好き」「共感」という気持ちは誰しもが持っていますが、それをサービス上で実現するにはある程度の知識とスキルが要求されます。組織である以上、全員がスター選手というケースはほぼありません。

これを克服するには、ノウハウや知識を共有する仕組みを作ることが必要になります。重要項目のため別記事で取り上げたいと思います。

 

3.単なる「好き」「共感」で終わってしまう、もしくは過剰サービスに陥る

形だけの「好き」「共感」で終わってしまうケースや過剰サービスに陥るケースもあります。やらなすぎ・やりすぎというところです。

ただ大事なのはまずやってみるということです。人間なので誰しもそんなに評価は違わないものなのでトライし続けることが必要です。

 

 

「好き・共感マーケティング」事例サイトはこちら

 

Image from Gyazo

https://kyoyupublish.com/

 

サービス開始

2011年秋〜

 

ユーザーの想いに寄り添うサービス

きょうゆう出版は「好き」「共感」マーケティングを行うことで成功しているサービスです。2011年に参入した時点で市場(同人誌印刷分野)は成熟していたため、組織として「市場」「競合」「自社」を分析する仕組みを作ることで差別化戦略を打ち出しました。

コスメ・ラーメン業界など想像すると分かりやすいのですが、成熟した市場ではユーザーがサイトを頻繁に訪れてサービス内容を比較する傾向にあります。

その際に購入になるポイントは「好き」「共感」です。ユーザーやエンドユーザーの想いや気持ちに寄り添うサービスを確立するように心がけました。

 

「好き」「共感」を集めた各種コンテンツ

サービスコンセプトに基づき、ユーザー様の「好き」「共感」を集めたコンテンツを多数用意しました。制作事例・加工ギャラリー・コンシェルジュサービスがそれに当たります。サービスが重視しているポイントを発信します。

 

1.制作事例

Image from Gyazo

https://kyoyupublish.com/cases/

ユーザー様がどのようにして制作を行こなったのかを取材形式で事例にまとめたコンテンツです。作品のクオリティに対するこだわりや想いを伝えていただくことで、読者に「好き」「共感」が伝わります。

 

2,加工ギャラリー

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https://kyoyupublish.com/process/

印刷物制作では「用紙を選ぶ」「色を塗る」「加工して違うかたちにする」という形を楽しむことが出来ます。本コンテンツでは実際の作品を通じて、そうした楽しみ方を提案しています。

 

3.同人コンシェルジュ

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https://kyoyupublish.com/concierge/

きょうゆう出版ではユーザー様の「好き」「共感」の感性を活かしていただくためにコンシュルジュサービスを用意しました。システム上のやり取りだけでなく専任担当制を取り細かいニーズを汲み取るサービスです。

 

好き・共感を集める仕組みづくり

前述以外にユーザーの「好き」「共感」を集める仕組み作りについて、CRM・MAを利用して組織的にインプットを行いました。

  • CRMを利用した情報管理
  • マーケティングオートメーションを利用した情報収集

 

まとめ

本記事では「好き」「共感」マーケティングのメリットをご紹介させて頂きました。

 

 

 

 


投稿者プロフィール

菊地登志雄
菊地登志雄
1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。