会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ―500年の物語 ブックレビュー

 

本書は私が近年で読んだビジネス書のうちでベスト3に入る作品です。

経営を行う立場において「会計」は必要不可欠だけど最重要ではないという位置付けであることが多いように思います。経営者はまずビジネスを軌道に乗せることが必要であり、そのパワーにアカウンティングやファイナンスがついてきます。その逆は少し不自然です。

ビジネスを成長させる能力と会計をコントロールする能力は違う性質を持っているのですが、もちろん両方を持ち合わせていれば素晴らしいものの、どちらかというとビジネスを成長させる能力が先に優先されます。会計を知ることは必要に応じてということになりがちです。

本書はそうした立場にある経営者が学ぶのに合っている書籍だと感じます。なぜなら、歴史という舞台を借りて世界を大きなひとつの会社と見立てることで経営と会計を分かり易く説明してくれているからです。

会計や経営が原始的であった頃から現代の複雑な仕組みを持つようになるところまでを順を追って追体験できるので、専門用語につまづくということもありません。

例えば本書では簿記の起源が意外にもイタリアにあることを教えてくれます。他にも銀行(bank)、アカウンティング(acount for)などの言葉がその時代に生まれたことを知ることが出来ます。

会計がない世界で昔の商人がどのような失敗を起こしてきたのか、それをどのように試行錯誤して今の仕組みを作り上げてきたのかが描かれているため、それぞれの機能についての由来や必要性についても分かるのも面白いです。

お薦めの1冊。

書籍の紹介

 

インプットした情報をお金に変える 黄金のアウトプット術

成毛眞 著