ここ数ヶ月で書店でみつけた作品のなかで一番の作品。
「史記」の漫画化。
本作は2000年以前の中国を舞台にした史実に基づいた物語。
中国史上最も代表的な帝国をつくりあげた「劉邦」を主人公に展開していく。
高橋のぼる作。
劉邦(高橋のぼる)難しい題材にもかかわらず素晴らしい作品【マンガ書評】
史記・劉邦は描くのがむずかしい。
少年マンガを思い出してほしいのだが、主人公の多くが「実は血筋が〜」というキャラクター設定は多い。
本作の主人公は家や血筋とはまったく無関係な、県庁に勤める元不良の遊び人である。
当時、そのような境遇だった人間は多くいたに違いない。
「史記」という原作があるとはいえ面白い物語を作るにはハードルが高いのではないか、と以前から思っていた。
魅力あるバイプレイヤー達に支えられる本作
魅力的なバイプレイヤー達によって、本作は素晴らしい作品になっている。
一見単純にみえるが、かなり計算して描かれているのではないだろうか。
歴史物語にありがちな「このキャラクターにこの描き方はないのでは?」という部分が見当たらない。
それぞれのバイプレイヤー達の光陰を実に的確に描いていて、むしろこんな表現があるのかという新しい発見がある。
(唯一始皇帝のみ違和感があるが今後に期待したい)
自分の勉強不足を気持ち良く解消してくれてもいる。
まとめ:これからの展開に期待
連載中の本作の今後を楽しみにしています。
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投稿者プロフィール
- 1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。
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