外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術 ブックレビュー


感想

外資系コンサルタントとして10年以上仕事をしている著者の読書術を紹介している作品。

本書では「ビジネス書」と「教養本」を明確に分けて読書をする必要があると説いている。「ビジネス書」は明確な答えが出る問題を解決し、「教養本」は明確な答えが出ない問題を解決すると定義する。

興味深いのは教養本が問題解決に役に立つということを明言していることで、個人的に共感出来るポイントだ。幅広い趣味を持っている人からは意外に相談すると良い答えが返ってきたりするものだったりする。定量的な解決法と定性的な解決法、両方を意識したい。

また面白いのは本を1本の木に例えている部分で、1本の木(本)を観るだけではなく、森(多くの本)を眺めて必要に応じて手に取ることを薦める。その上で、1冊の本を読む際には全体の2割にあたる重要箇所に集中するようにするとある。

ここら辺は多読や速読などに関する著者なりの読書術の最適解への回答になっていて、参考になると感じた。

本書において電子書籍は薦められていないが、私は紹介されている本のストック活用には電子書籍はとても有用であると感じている。ネットで推薦されている良書はとりあえずストックしておいて必要と感じたさいに読書をはじめるようにしているのだが、この方法だと本を探す時間・内容の質ともに向上するように実感している。

若干コンサル業の内容に偏っている傾向に感じるが、読書術として非常に有用な内容が盛り込まれた良書。

お薦めの1冊。

心に残った文章から引用

「結論から言えば 、読書で得た知識や感性を仕事に活かそうとした場合 、大事なのは 「読んだ後 」なのです 。読書を通じて知識を得るというのは 、シェフが食材を仕入れるようなものです 。しかし 、仕入れた食材をそのまま顧客には出しませんよね 。」

「パレ ートの法則 、という言葉を聞いたことがあるでしょうか ?(中略)「さまざまな分野において 、効果の 8 0 %は全体の 2 0 %によって生み出されている 」という一種の経験則です 。このパレ ートの法則は 、多くの本についても当てはまるように思います 。つまり 、その本から得られる効果の 8 0 %は 、全体の 2 0 %によってもたらされる 、ということです 。」

「情報の 「イケス 」をつくれ !では 、釣った魚はどうすればいいか 。お勧めしたいのが 、イケスをつくってそこで情報という魚を放し飼いにする 、というアプロ ーチです 。」

本の紹介

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。本記事では外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術のブックレビューをお届けしました。何かのお役に立てれば幸いです。当ブログへのまたのお越しをお待ちしております。

 

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投稿者プロフィール

菊地登志雄
菊地登志雄
1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。