ビジネスエリートが実践している異文化理解の全テクニック ブックレビュー


感想

ある時、海外で朝食中に同じテーブル家族の少し激しい言い合いが始まったことに驚いたことがある。欧米など海外では小さい子供から大人までがしっかり自己主張することを知ったエピソードだった。ちなみに議題はその日に海水浴に行くか行かないかというたわいのない内容だったのだが笑。生まれ育った文化の違いで考え方や行動基準がそれぞれ異なるものだなと感じた一件だった。

専門用語で以心伝心的な言葉を使わないコミュニケーションを「ハイコンテクト」という。ちなみに日本人は世界で最もハイコンテクトな人種だそうで、世界的な視点で見ると東アジア圏全体がそちらの傾向にあるらしい。言葉ではっきりと主張をするコミュニケーションを「ローコンテクト」といい、欧米圏はそちらの傾向にあるようだ。

本書は前述のような全体の視点から入り、次に個別の文化圏や国々の傾向について言及してゆく。詳しくは書籍を手に取って頂きたい。

個人的にはイスラム圏・ベトナム・フランスあたりは行ったことがないので意外なエピソードも多く読んで楽しく参考になった。著者が実際にビジネス現場で接した実地体験に基づいているので、それぞれが生きたエピソードになっていているのが特長である。

若干ビジネス寄りの内容になっているが、異文化コミュニケーションについて知ることが出来るお薦めの1冊である。

書籍の紹介

ビジネスエリートが実践している異文化理解の全テクニック

海外転勤、旅行者向けビジネス……語学よりも大切な「海外文化」の教養書!

グローバル化の進展で、仕事やプライベートを問わず、外国人と接する機会は珍しくなくなった。この流れは2019年4月から始まった改正入管法の施行でさらに拍車がかかるものと想定されている。しかし、外国人の物事の考え方自体が日本人と違うことも多いのは言うまでもなく、彼らとの交流、そして彼らをより理解していくにあたり、それが“壁”となってしまうことも少なくない。本書では、国内外で長年外国人と働いてきたキャリアを持つ著者が、その豊富な知見をもとに、日本と接点が多い主要国におけるビジネス・生活習慣やマナーの特性をわかりやすく解説。海外出張を命じられたり、外国人の上司や同僚・部下を持ったり、海外留学するような局面に立ったときなど、外国語への準備と共に知っておきたい、異文化を理解するためのヒント満載の教養本。

●序章 日本の常識は世界の非常識!? 異文化理解の基本 ●第1章 「フェア」がもっとも大事な価値観 アメリカ編
●第2章 「伝統」と「多様性」を重んじる ヨーロッパ編 ●第3章 相手との「関係」がすべての基本 中国編
●第4章 やがて世界人口の3分の1を占める イスラム諸国編 ●第5章 今や日本人にとって身近な存在に ベトナム編
●第6章 多様性こそが強さの源泉 アジア諸国編 ●第7章 とにかく自己主張が強い インド編

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。本記事ではビジネスエリートが実践している異文化理解の全テクニック ブックレビューをお届けしました。何かのお役に立てれば幸いです。当ブログへのまたのお越しをお待ちしております。

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投稿者プロフィール

菊地登志雄
菊地登志雄
1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。