はじめてのコミックマーケット出展で本作りをする際に行った方が良いこと【クリエイターズノート】

 

2021年12月30日~31日、コミックマーケット99が開催されます。

コロナ禍での逆風も多々あるかと思いますが、参加される全ての方々が楽しめるイベントになることをお祈りしております。

さて、今回の記事では初めてコミックマーケットに出展される方向けに、本作り(印刷物制作発注)の方法についてなるべく有益な内容を印刷所目線で書かせて頂ければと思います。

私は約10年間、印刷所の運営者・スタッフとしてコミケに出展するクリエイターの方々のサポートをさせて頂いてきました。その中には初心者の方も大勢いらっしゃいました。

皆さん概ね、仲間からの情報を仕入れたり、ウェブサイトをご覧になられたりしてよく勉強していらっしゃるのですが、初めての制作はなにかと不安がつきまとうものです。

そこで初心者の方に対して、スムーズな発注方法を書かせて頂きたいと思います。

 

初心者であることを事前に連絡しておくことは有効な方法

サービス対応をしていて一番効果があると感じていたのは、事前に制作初心者であることを連絡頂ける方です。大規模イベント前にはお申し込みや問いあわせが殺到するため、スタッフはかなりの発注数をこなしていかなければなりません。

しかし、スタッフにしても間違いがないように進行しなければならないので、制作の難易度が高い・低い案件を分けて対応する方法を取ることが多いです。

その際に、フォームやメールなどのファーストコンタクトから「初心者である」と書いてある案件であれば、そこで区別して初心者向けの対応を行うことが可能です。

少し恥ずかしいかもしれませんが、分かり易いように初心者であることを書いて頂くことは有効な手段です。

 

印刷所に足を運ぶと失敗は少ない

直接印刷所に足を運ぶ方法も、とても有効な方法です。

初心者の方は「分からないことが分からない」という状態であることが多いです。用紙を選ぶにしても、上質紙・コート紙・マット紙の種類があったり、紙の厚さにしてもkgで表示されていたり、専門用語が飛び交う業界です。

そうしたことから来る不安を解消するには、やはり直接会って話しをする方法は有効です。印刷所には本作りに利用する「用紙」「インキ」「製本見本」などが基本的に全て揃っているので、それらを観ながら完成イメージを膨らませることが可能です。

印刷所に足を運ぶ際のコツとしては、事前連絡をして予約を取ることです。その際にどのような見本が見たいのか、仕様を考えているのかをテキストで連絡しておくと非常にスムーズに話しが進みやすくスタッフも追加の提案をしやすいので、良い作品が生まれやすいと思います。

 

地方在住の方は見本を取り寄せる

とはいっても、地方在住の方はなかなか都内の印刷所に足を運ぶのは大変だと思います。そういうときは、電話や問い合わせフォームを通じて見本を取り寄せると良いです。

数枚の用紙であったりインキ見本であったりを取り寄せられるかどうかをスタッフに尋ねてみてください。少し怖いかも知れませんが、おそらく親切に対応して頂けるものと思います。

印刷所にしても、お客様が本作りに詳しくなって素敵な作品を作れるようになることを願っています。

 

その他の注意点

気を付けたい点としては、コミックマーケットなどの大規模イベント前は受注が集中するため、直前になればなるほど対応出来る内容が限られてしまうということです。

上記に書いた内容を実現したい場合は、出来ればイベント開催1ッカ月前ぐらいまでに済ませて置くことがベストです。

2週間前位からは受注が集中するため対応が困難になるケースが多くなります(印刷所に寄りますので事前にお問い合わせして頂くことが良い方法です)

 

まとめ

今回の記事ではコミックマーケット初心者のクリエイターの皆さんが本作りを行う際に気を付けるべき点を書かせて頂きました。

初めて本作りをされた方が作品を手に取られた時の笑顔を観るのは、印刷所スタッフの大きな喜びのひとつです。

是非、良いコミュニケーションを取って素敵な作品を世に送り出してください。

当ブログへのまたのお越しをお待ちしております。

 

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投稿者プロフィール

菊地登志雄
菊地登志雄
1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。