サラリーマン金太郎(1994年〜2016年)Kindle Unlimited版 ブックレビュー

 

2019年11月20日現在、Kindle Unlimitedで以下作品を読むことが出来ます。

  • サラリーマン金太郎 全巻(1994年〜2002年)
  • サラリーマン金太郎 マネーウォーズ編 全巻(2006年)
  • 新サラリーマン金太郎 全巻(2009年〜2011年)
  • サラリーマン金太郎 五十歳(2015年〜2016年)

 

久しぶりに「サラリーマン金太郎」を読みましたが、驚いたのは本作が島耕作と同じようにリアルタイムで進行中であったこと。個人的には1994年〜2000年まで読了していて以降は未読でした。

改めて全ての作品を読んでみた感想は、20代で読んでいた当時と40代で読んでいる現在では本書の読み方は変わるということです。90年代当時は破天荒な主人公が上司や周囲を巻き込んで活躍する姿への爽快感で読んでいましたが、現在はもう少し俯瞰して読めるようになっているように感じます。著者の本宮ひろ志は1947年生まれなので、本作を書き始めたのは私と同じ年代だと推測すると同じような視点で読み進めることが出来たのかもしれません。

本書にはパターンがありそれに忠実に沿って進行してゆくという特長があります。主人公の金太郎がとある業界へ配属されて古い業界の習慣を乗り越えて新しい会社を立ち上げるというストーリーですね。このパターンは20年以上変わっていません。

ただし、現在さかのぼって読んでみると視点の鋭さと先見性を感じることが出来て、なかなか面白く読めます。例えばリーマンショック前の2006年に発行された「マネーウォーズ編」ではすでにグローバリズムの危うさを指摘しています。荒唐無稽に見えるストーリーのなかにも著者の取材と鋭い視点を感じることが出来ました。2009年から発行された「新サラリーマン金太郎」では電子書籍に関するストーリー展開もなされています。

お薦めの1冊。

 

書籍の紹介

サラリーマン金太郎

著:本宮ひろ志

  • サラリーマン金太郎 全巻(1994年〜2002年)
  • サラリーマン金太郎 全巻(2006年)
  • 新サラリーマン金太郎 全巻(2009年〜2011年)
  • サラリーマン金太郎 五十歳(2015年〜2016年)

 

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投稿者プロフィール

菊地登志雄
菊地登志雄
1971年11月生まれ。O型。埼玉県生まれ、東京都文京区在住。趣味は旅・食べること。